「うちは小さな会社だから、就業規則はまだいいか」と思っていませんか?実は、就業規則がないことで会社が大きなリスクを抱えることがあります。この記事では、就業規則がない会社に実際に起きやすいトラブルを3つ紹介します。
労働基準法では、常時10人以上の従業員を雇用する会社には就業規則の作成・届出が義務付けられています。しかし、10人未満の会社でも、就業規則がないことでトラブルが起きるケースは少なくありません。
就業規則がないと、労働条件のルールが文書として残りません。残業代の計算方法、有給休暇の取り方、懲戒処分の基準——これらが明文化されていないと、トラブル発生時に「そんな約束はしていない」という水掛け論になります。裁判や労働審判になった場合、ルールを定めていなかった会社側が不利になることがほとんどです。
遅刻・無断欠勤・ハラスメントなど問題のある従業員に対して、注意や懲戒処分をしたくても、就業規則に懲戒規定がなければ法的に有効な処分を下すことができません。「解雇したいのにできない」という状況に陥り、会社の損失が長引くケースがあります。
求職者、特に優秀な人材ほど、入社前に労働条件をしっかり確認します。就業規則がない、あるいは整備されていないと、「この会社は信頼できるのか」と判断され、採用競争で不利になります。また、既存の従業員も「自分の権利がどこまで守られているか分からない」という不安を抱えやすくなります。
就業規則は「大企業のもの」ではありません。むしろ、小規模な会社ほど一人ひとりの従業員との関係が密接であり、ルールの明文化が安心感と信頼感につながります。問題が起きてから整備するのでは遅い場合があります。